北の留学工房

Academy of Modern English 英語学習と留学のためのコツをお知らせします

スイス英語教育事情 Vol 2

小学校3年からの英語教育 in スイス

スイス以外のヨーロッパにおいても、歴史的な実験と言われたユーロの導入が、決定した10年ほど前から各国が英語教育を熱心に勧めています。

友人のフランス人によると、若者の間では、「英語を話すことがファッション」と考えられているそうです。

スペインでは、政府が補助金を出して、英語教師が英語教授法を学ぶ為に、イギリスなどへ研修に行くことを勧めています

この数年、ヨーロッパ各国から、またロシアやポーランドなどの東ヨーロッパからの英語教師・学生・ビジネスマンの研修・語学留学は非常に増えています。

英語は、世界のコミュニケーション・ツールとして其の重要性をさらに増しています。英語を理解し話せる人口が増えることによって、海外での国際交流は、一層活発となっています。

むしろ、国際交流そのものが日常の当たり前のこととなっています。

スイスの英語教育改革は、どんな展開をしたのでしょう?




スイスの安彦氏のスイス英語事情 No2



 他州に遅れながらも、アルガウ洲議会は

2005年7月「英語学習の早期導入」を経済促進計画25項目のひとつに組み込み、

2006年には、29校、46学級をパイロットプロジェクトに選定して、小学年部3年生を対象にして英語の授業を開始。

2年後2008年春には、プロジェクトの結果がまとめられ一般に公開され、それを受けて住民投票が行われ、同年新学期、

2008年9月より、州内全校での導入に至ったのである。



注目すべきは、

どのような観点から、プロジェクトが組まれ、どのような目的を掲げ、どうした結果をもらしたかということである。



目的が定まって方法論があるわけで、内容を見ていくことで、英語の早期導入に関する重要点を知ることが出来る。



重要目標項目として:
          
1.読む、書かれたものを読んで理解する
2.聞く、話されたものを聞いて理解する
3.話す、情報を伝達する、状況を説明する



の分類に従って評価された


2年間に渡る学習結果


1.読む、については、

物語等、若干複雑な内容については、クラスの半数程が、理解できるようになり、簡単なテキストや文章につては、ほとんどの生徒が理解可能となる。

2.聞く、については、

半数以上の生徒は、話された内容の主要部分に関して理解を示し、日常のこと、馴染みの深い話題に関しては、ほぼ全員の生徒が聞き取りに成功している。

3.話す、については、

自己紹介や、状況に沿う適切な質問をすることは充分こなし、絵を見せての状況説明においても、相応の反応が出来ている。さらに生徒にによっては、動詞を状況によって使い分けたり、変化させたりすることも見られた。流暢性のみならず、正確性も供え持った結果となる。



報告をまとめた本人の予想、期待をはるかに上回る驚くべき結果が、報告されたのである。



日本のことを振り返ってしまうのだが、

日本の中学、高校、大学の10年間の結果が、このスイスの小学3・4年生の2年間に負けてしまっているようで、実は本当に淋しくなるのである。



大きな違いの原因はどこにあるのだろうか ???


*まず小学3年生であろうと英語の授業は基本的には英語で行われるのである。

*この英語の授業を持つ先生は、

教授理論と教授方法(methdology, methods & didactics)につていての定められた大学の単位を修得していなければならず、

さらに、英語圏での少なくとも8週間以上に渡る語学研修滞在、または、3週間以上の英語圏学校での実習及び2週間以上の語学研修滞在を経て、当該国の文化、社会、慣習等に精通していること、という資格が問われている。

*さらに注意してみれば分かるのだが、読み書きとは日本語で言うが、書くということは一切取り上げられていない。そもそも外国語を書く必要に迫られるのはごく少数の限定されたケースという前提がある。

*加えて、英語は英語で理解したかを問うのであって、翻訳して、理解度を確かめるといった不合理なことは一切していない。




報告書ではさらに、

小学生の英語学習に対するモチベーション(意欲)は高く、授業は楽しいものといった反応が大多数だったことを記している。

これは羨ましい限りである。



辞書とにらっめこをしながら、一生懸命に言葉の意味を日本語で調べていくのが、日本では典型的な語学の学習風景だが、英語を日本語にいくら翻訳していても、実は英語の勉強にはならないことを、日本で英語を教えている人は気がつかなければならない。

翻訳は、文化の問題で、結果として日本語の勉強には良い方法かも知れないが、外国語の収得の目的のためには、極力避けるべきである。

さらに外国語の学習は楽しいものであるべき、何がしらの演出が必要であり、その意味では、教える人間の教授法(資格について)コントロールし、又リフレッシュする制度の導入も必要となってきている。

こうして考えてくると、日本における現在の英語教育が、受験英語の習得も含め、全く無駄が多すぎることが明快になってくる。

日本の大学までの10年間が、スイスの小学低学年の2年間に、使用できる外国語の収得という目標においては、負けてしまっているのも仕方なしと思わざるを得ない。



「英語学習の早期導入」を果たしたスイス人は今後5年から10年の間には、国民のほとんどが、自国語のドイツ語、フランス語、イタリア語に加えて英語を日常的に使いこなしていくことになる。

国の資源が、その国民であると考えれば、その人的資源に将来に向けた大きな付加価値がついたことになる。

日本という国も自然資源が乏しく、教育重視の人的資源を大切にしていく伝統ある国だと、私は思っているのだが、今こそ、将来に向けた現実性のある具体的改革が必要となって来ているのではないだろうか、と遠くスイスに居ながら切実に思うのである。






日本においても、小学校高学年から英語授業が行われことに決まリましたが、どのように運用されるのでしょうか?

ビジネス社会では、既に英語を社内公用語にしようとするところも出てきています。それほどまでに英語の重要性が高まってきています。


また、前回お伝えしたましたが、2010年夏にはTeacher's Training Courseへの参加者が一段と増えています。

参加者の職業は、英語教師志望の大学生、現職英語教師(中学・高校)の方々でした。

現場での、効果的な英語教授法についての要請は、さらに大きくなってきているとのことです。




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